CSOのひと

H.O.
[プロフィール]
2009年、医薬品卸に入社、長野市内の開業医や中小病院が中心にMSを3年経験。2012年、CSO業界に転じる。約2年間、外資系プロジェクトにて抗リウマチ薬（生物学的製剤）、抗凝固薬を担当。現在はオンコロジー領域を担当、処方獲得、適正使用情報の提供だけではなく他職種と連携した副作用マネジメントの推進などにも注力。

――現在の業務についてお聞かせください。

H.O.：外資系プロジェクトにて石川県全域、富山県の西部でオンコロジー領域を担当しています。処方獲得、適正使用情報の提供だけではなく他職種と連携した副作用マネジメントの推進などにも力を入れています。また、市販後調査や使用成績調査などの契約業務も他領域と比較して多い方ではないかと思います。

日々、症例ベースでDrとディスカッションし、これらの業務を通じて、オンコロジー領域を担当していることを強く実感しております。

――CSO業界への転職の決め手となったものは？

H.O.：前職の医薬品卸では様々な医薬品を扱っていたので「愛着を持って製品を売ってみたい」という気持ちになり始めた頃、CSO業界の「おもしろさ」「将来性」を知りました。そして少々飽きっぽいところがある私にはプロジェクトごとに扱う製品が変わり、新鮮な気持ちになれるCSOは魅力的で、メーカーよりも経験値が増え、何より将来性があるので、転職に踏み切りました。最終的には当社のMR認定試験の合格率の高さが背中を押してくれました。

――転職当初の苦労や克服したことを聞かせてください。

H.O.：まずは、内勤の多さにショックを覚えました。MS時代にも、見積書の作成や数字の積み上げなどがありましたが、MRになってからは、メールでのアポイント調整、学術知識の習得のための勉強、契約書作成や社内資料等、多岐に渡る内勤業務がありました。経験を積むことでスピードアップできましたが、まだ今でも苦労することがあります。

また、それと並行して入社1年目にMR認定試験のための勉強があり大変でした。これは短期集中、会社でのサポートが充実していたおかげで勉強せざるを得ない環境に置かれ、合格につながったと思っています。

また、前職では大勢の前で製品説明をするということはなかったので、当初、「プレゼンテーション」には本当に緊張しました。これも入社時の研修や社内での予演練習で数多く経験を積んだことで、慣れていくことができました。

現在では、率先して予演を実施して、先輩方にアドバイスをいただいています。さらに、クライアント新人MRにアドバイスをするなど、以前よりは成長できたと実感しています。

――輝かしい業績をあげておられます。

H.O.：前プロジェクトでは、新製品の採用について、病院での採用率100%（基幹病院9軒）を記録し、クライアント上長にも大変喜んでいただきました。また主力製品の計画達成率も2年連続120%と営業所に大きく貢献しました。この2年の間に、新薬上市のタイミングに立ち会え、とても貴重な経験ができました。

現プロジェクトでは、主力製品の計画達成率が前年比316%と、こちらについても営業所に大きく貢献できたと思っています。また、数字には表れませんが、上長に大変喜んでいただけたことがあります。ある未採用施設を訪問した時、私はその施設ではクリニカルパスを作成する必要があると考え、Drやコメディカルに提案、作成の協力をさせていただきました。その結果、採用施設になり、現在でもそのパスは活用されていると聞いています。これは私自身にとっても嬉しい成果のひとつです。

――この業界で成功するための秘訣は何ですか？

H.O.：まず、知識面を補うために、説明会やアポイントの取得に注力しました。そうすることで、資料やプレゼンの準備など、学習せざるを得ない環境を作りました。これは初めてのプロジェクト、現在のオンコロジー領域プロジェクトでも同様に意識していることで、まずは活動量を増やし、より多くを経験することで成果に繋げたいと考えています。

また、CSOの利点として、クライアント上長からだけではなく、CSOの上長からも指導を受けられるので、メーカーMRよりもスキルアップのチャンスが多いと感じています。違った視点からアドバイスを頂けるので、2倍視野が広がります。

――今後のキャリアビジョンをお聞かせください。

H.O.： 医師やコメディカルのお役に立ちたいという気持ちに変わりはありませんが、現在のオンコロジー領域を経験してからは、「より患者さんに貢献したい」と思うようになりました。また、CSOという立場から、幅広い領域に精通したMRになりたいと考えています。