CSOのひと

白石　めぐみ Shiraishi　Megumi
[プロフィール]
看護師として15年以上の臨床経験を積んだ後、医療機器系企業勤務を経てCSO業界に転じる。 現場の看護師さま向けに希少疾患・製剤に関する情報収集、情報提供、勉強会を行っている。

――CSO業界への転職の決め手となったものは？

白石：医療現場の問題点については、外部の人間だからこそいろいろご提案できることが少なくありません。そう気付いてから、病院勤務でなくても日本の医療に貢献できるのではないかと考えるようになりました。もともと企業勤務に興味があったところに、私の看護師経験が活かせる企業からの募集があったので思い切って飛び込みました。

――現在どのような活動をなさっていますか？

白石：クライアントの取引施設の看護師さま向けに、疾患や製剤に関する勉強会を実施、患者さまケアの向上に向けて何が必要なのか情報収集すると共に、それを解決するためのコンテンツを作成しています。そしてクライアント社内においてもMR向けの勉強会を開催しています。

医療現場ではさまざまな医療用語が飛び交っていますが、実際には患者さまに十分伝わっていないことがよくあります。そこで私は、クライアントの取引施設の看護師さま対象に、疾患や製剤について患者さまが理解しやすい言葉・表現を学べる勉強会を開いています。私が話すように患者さまに説明していただくと「希少疾患で難しそうと思っていたことがとてもうまく患者さまに説明できるようになりよかった」と勉強会に出席された看護師さまからは高評価をいただいています。

――そのような成果をあげることができた、具体的な秘訣とあなた自身の強みは何ですか？

白石：自分で言うのは恥ずかしいのですが柔和な人柄とよく言われます。これは、看護師時代に心臓血管外科・ICUといった、スタッフも患者さまも緊迫した状況が日常であるという場所におりましたので、まずは安心してもらう、落ち着いてもらうということを意識していたために自然に身についたのかもしれません。

同時にクレームにも繋がりやすい場面が多いところでしたので、それを未然に防ぐためにも信頼関係を早く構築できることは非常に役に立ちました。看護師としての経験から心臓血管外科や循環器、ICUなど全身管理に対する知識があること、多くの診療科との連携経験があること、勉強会の実施先である看護師さまの内情・お気持ちが良く理解できること、前職までの医療機器企業において現在のプロジェクトのように医師・看護師・コメディカルに対しての情報提供経験があったことなど今までの経験が積み重なって強みとなっているのでしょうか。

――苦労したこと、その結果、心がけていることはありますか？

白石：クライアント先にとって初めてのプロジェクトなので、最初は施設担当MRに看護師向けの情報提供の意義と活動内容に対するご理解いただくのに苦労しました。

まずは現場の看護師の疾患に対する理解度、ケアの提供についての考え方などをお伝えし、その必要性を訴えると共に、どのような勉強会を提供できるのか、またどのようなシチュエーションで呼んでいただくと効果的かなどを具体的に社内向けに情報提供することで徐々に活用していただけるようになってきました。 その上で「できない」と思わず、どうしたら「できる」のかを考えて、その為に時間を費やすこと、そして、「わからないこと」はそのままにしておかないで、とことん調べるよう心がけています。

クライアントの取引施設先で勉強会を終えた後に、看護師さまから「すごくわかりやすかった。」「次に患者さんに会ったら、ちょっと声をかけてみようと思う。」とおっしゃっていただけた時などには、正しく情報提供できたことをとても嬉しく思います。患者さまのケアの質が少しでも向上していくことにとてもやりがいを感じます。

――今後のキャリアビジョンをお聞かせください。

白石：MRの活動は個人情報保護やコンプライアンスの徹底など以前よりずっと制限を受けるようになってきています。そんな中でメディカル・アフェアーズの専門職として現場の看護師さまと医療的なディスカッションができることは、看護師さまへのサポートのみならず、医師や患者さまに対しても間接的なサポートに繋がると考えています。

また看護師として全国どこの施設に行っても同じように専門職同士として、ディスカッションできることは大きな強みであると思っています。現在は期間限定のプロジェクトですが、今の活動をさらに効果的に提供できるよう極めていきたいと思っています。

またこの活動が徐々に軌道に乗ってきているところなので、メンバーの増員がある際には質の高い活動を絶え間なく提供できるようサポートしていければと考えています。