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Vol.4:「保険免責制度の話」

みなさん、こんにちは。特派員のT.T.です。
第4回は、保険免責制度についてお話しましょう。

先日、ニュースにおいて経団連等経済団体が厚労省に対し保険免責制度導入を要望していたこと、お聞きになっているでしょうか。 これがもし実現されると大きな影響が生じてきます。

保険免責制度とは、自動車の損害保険などで導入されているもので、免責額分は保険でカバーされないものとなります。例えば免責額5万円であれば、どのような事故が起こっても5万円までは保険がききません。修理費30万円の事故であれば、25万円を保険がカバーし5万円分を自分が払う。修理費3万円であれば全額自己負担と言った形です。

この考えがもし保険医療に組み入れられたら、患者さんは受診するたびに免責分の金額を自己負担することになります。

医療機関に受診する頻度が多ければ多いほど、自己負担金額がかさむので、受診抑制効果が期待できます。また、自己負担額が増えればその分保険者や公費負担が減るので、財政も少しは楽になるでしょう。

一方で、慢性疾患等でやむにやまれず高い頻度で医療機関を受診している患者さんは、受診回数を減らすことも出来ず負担が増えるばかりとなります。

2012年度の診療報酬改定の時に外来診療を受けるたびに100円程度を追加で支払う「受診時定額払制度」の導入が検討されました。これは保険免責制度と考え方は近いものです。「受診時定額払制度」は2012年度の改定で実現されませんでしたが、今回経済団体から似たような要望が上がってくるということを考えると、いろいろな人たちが必要性を感じているのでしょうね。

今後、このような制度が導入されるのか、その時高い頻度で受診しないといけない患者さんたちへの配慮はどうなるのか、気になるところです。

執筆:日本CSO協会 特派員T.T.

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