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ケース30:とんがった異業種MR 第11回(出身:住宅業界 営業)

K.T.
[プロフィール]
大学卒業後ハウスメーカーに就職。約5年間富裕層をターゲットに注文住宅戸建営業を担当。2011年3月現CSOに転じる。CNS領域、プライマリー領域の2つの外資系プロジェクトを完遂し、現在、内資系プロジェクトで多品目のプライマリー製品を担当。


――現CSOでの経歴についてお聞かせください。

K.T.:2011年3月に入社、6月から外資系プロジェクトでCNS領域の新薬発売に携わりました。500床以上の基幹病院からGPまで担当し、新薬採用と新規患者獲得活動に注力しました。

13年2月からは外資系プロジェクトでプライマリー領域の新薬発売(DM)と同領域の多品目(循環器、消化器、呼吸器)に携わりました。新薬採用、新規患者獲得活動に加えて現CSOチームリーダーとしてメンバーにMR活動のアドバイスはもちろん、クライアント顧客満足をどう高めるか、ビジネスとしてのベストパートナーになるには現場でどのような活動が必要かをチーム内で徹底しました。

今年2月から内資系プロジェクトで新薬発売とプライマリー領域多品目(消化器、認知症、リウマチ、一部オンコロジー)を担当しています。

――CSO業界への転職の決め手となったものは?

K.T.:新薬の情報活動は今までできなかった患者さんの治療を可能にし、困っておられるDrのお役に立てる、医療貢献という視点で果たす役割は大きく、やりがいを感じられるのではないかと思いました。

しかし、メーカーでは規模の大小に関わらず、新薬発売に携われる機会は限られています。CSOではさまざまなメーカー、領域で新薬発売に携わることができ、メーカーMRより、広く創造していく楽しみがある。これがCSOを選んだ理由です。

――転職当初の苦労や克服したことを聞かせてください。

K.T.:苦労したことは自分の知識レベルと顧客の知識レベルが逆転したことです。前職では住宅のプロとして多くの知識を顧客に提案する営業活動でした。しかし、MRの場合知識レベルでは圧倒的にDrの方が勝っています。Drというプロに対してのMR活動に最初は苦労しました。例えば、自社製品の強みや特徴を紹介しても、納得いただくよりもむしろ反論や答えられない質問をいただくことが大半でした。

私なりの克服方法としては、Drの考えや治療方針を聞くことに注力し、教えを乞うというスタイルに徹底しました。その中で「わが社の製品がお役に立てるとすればこのようなところだと思いますが、いかがでしょうか?」という姿勢で活動し、特徴や強みを伝えることで、納得していただけることが多くなりました。

またコントラクトMRは「クライアントを顧客としたサービスである」と考える活動と「Drを顧客」としたMRとしての活動の2つの活動軸が必要です。実績だけに注力しても、クライアントの顧客満足は得られない場合もあります。配属されたチームでどのような役割が果たせるのか、活動ベースでどのように発信・共有し、クライアントに良い影響を与えられるのかを考え行動、発言していくことがコントラクトMRの難しさであり、魅力であると思います。

――輝かしい業績をあげておられます。

K.T.:同時発売の競合品が多い中、DM新薬発売時の採用率支店1位、企画、実施したディスカッション形式の小規模講演会が支店の成功モデル講演会に選定されました。

――この業界で成功するための秘訣は何ですか?

K.T.:DM新薬の採用率支店1位になれたのは、クライアントの方針より早く、また競合他社よりも早く、先手、先手の活動ができたからだと思っています。私はクライアントのトップダウンによる採用プロセスの方針が出る前にその活動に着手していました。それは前回のプロジェクトで新薬採用のプロセスやネックとなるポイントはどこかということを経験上わかっていたので、その手立てを考え行動することができました。

具体的には、アーリーアダプターの把握や発売時にあわせた説明会取得、波及効果のあるDrの調査、そのDrの考え方を理解しておくこと。差別化できるポイントと競合品の訴求ポイントの理解、何より安全性に関しての理解などに加え、卸の支店長やMSさんに採用のための打ち合わせといった活動をクライアントのどのMRよりも、どの競合メーカーよりも早く実施することで採用率支店1位になることができたと考えています。

また会社からのサポートもありました。定期的な面談の中で、自分で考え活動できるようになるための、「気づき」をアドバイスいただきました。私の経験が、現在のプロジェクトでどのように役立てられるかを考え、それを軸に常に活動していくようにというアドバイスが大変役に立ちました。

――今後のキャリアビジョンをお聞かせください。

K.T.:今後はマネジメントのラインに進みたいと考えています。他の業界から製薬業界に転職された方の中には製薬業界生え抜きにはない「魅力」や「能力」をもった人材が豊富です。思い切って転職し、コントラクトMRとして活躍しようとする後輩の能力・魅力を引き出し、個々を輝かせられるマネージャーになりたいと思います。また、そうすることで製薬業界とCSO業界に必要とされる強く、質の高い、創造性豊かな組織がつくれるのだと考えています。

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