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Vol.16:「医療技術評価(HTA)」

みなさん、こんにちは。特派員H.T.です。
皆さん、「医療技術評価(資料によっては費用対効果評価と記されているものもあります)」という言葉を聞いたことはありますか?

医療技術評価とは、HTA(Health Technology Assessment)とも言われ、2016年4月1日以降、試行的に実施されることが決定しています。最近製薬業界の専門紙や厚生労働省の資料にも登場するようになってきました。

そこで今回は、この医療技術評価(HTA)とはどういうもので、それが製薬業界や私たちMRにどのような影響を及ぼすのかを皆さんと一緒に考えていきましょう。

HTAは欧米では既に導入されています。日本では2012年5月23日に中医協の医療技術評価専門部会が発足して以来、議論が続いていました。その内容は2016年2月10日の中医協にて、「医薬品及び医療機器の費用対効果評価に関する取り扱いについて」として議事録に収められています。

日本のHTAは、現時点では選定基準が示されているだけで、実際の評価の作業はこれから始まります。主な選考基準は以下になります。
類似薬効比較方式で算定され補正加算の加算率が最も高い医薬品
原価計算方式で営業利益利率の加算率が最も高い医薬品

具体的な品目は4月以降に示されることになりますが、既に上記に当てはまる薬剤がいくつかありますので、私たちMRにとっても他人事ではなくなっていきますね。

ではこのHTAは、私たちMRにどのような影響を及ぼすのでしょうか?

既にHTAを導入している国の一つのイギリスでは、国立衛生研究所(NIHR)がHTAの研究事業を数種類手がけており、研究結果をエビデンスとして公表しています。また、そのエビデンスが新薬の保険償還にも影響を及ぼします。すなわち、HTAで良い評価が得られないと、その薬剤が処方されなくなる可能性があるということなります。 ですから、今後日本でのHTAの扱いに注目ですね。

執筆:日本CSO協会 特派員H.T.

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