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MRのためのよくわかる○○○

Vol.18:「かかりつけ薬局・薬剤師」

皆さん、こんにちは。特派員H.T.です。
2016年度の診療報酬改定では、薬局が大きく見直されましたね。そこで今回は「かかりつけ薬局・薬剤師」について皆さんと一緒に学んでいきましょう。

かかりつけ薬剤師が登場した背景には、「日本の医療費抑制策」「残薬」「ポリファーマシー」などが挙げられます。日本の社会保障費(医療・介護・年金)が伸び続けているため、お金を含む医療資源の有効活用と効率化が求められているということですね。

国が医療費に無駄がないかを調べたところ、以下のような実態が明らかになりました。
全国の患者さんの自宅に推定約500億円程度の服用されていない残ったお薬(残薬)がある
患者さんが複数の医療施設を受診した際、処方されたお薬が同種同効薬と重複している(ポリファーマシー)

これらを解決するために新設されたのが「かかりつけ薬局・薬剤師」です。

今回の診療報酬改定では、このかかりつけ薬剤師が個別の患者さんの処方設計をきちんと把握し、処方元の医師との疑義照会の上、処方が変更・整理・減薬されれば点数が取れるようになりました。詳細は次の厚生労働省の資料をご参照ください。
平成28年度調剤報酬改定及び 薬剤関連の診療報酬改定の概要

また、かかりつけ薬局として認めてもらうためには条件があります。詳細は次の厚生労働省の資料をご参照ください。
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行等について

特派員の取材情報ですが、薬局によってはかかりつけ薬局の条件を満たすのは非常に難しい薬局と難しくない薬局に分かれそうです。地域の医師会や薬剤師会との関係がきちんとある薬局では、かかりつけ薬局の認定取得は難しくないようです。

更に、今回の改定から、処方せん受付回数月2,000回超、且つ集中率90%超の薬局は、調剤基本料1の41点が調剤基本料2の25点に引き下げられます。これは薬局の収益悪化に直結しますので、期末に特定の薬剤をまとめ買いする事はますますなくなりそうですね。

今後薬局は、一層経営が難しくなりそうです。私たちMRとしては、担当先の薬局がかかりつけ薬局になれるよう支援する活動が喜ばれそうですね。

執筆:日本CSO協会 特派員H.T.

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