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Vol.31:「TOPが語る」
― 第1回 IML株式会社 代表取締役社長 白石 裕介 氏 ―

シリーズ第1回は、IML株式会社の白石社長へのインタビュー。

「今回から始まる『トップが語る』シリーズの先頭バッターを仰せつかりました。後続のクリーンナップの各位に、CSOの真髄については大所高所から語って頂くとして、私はこういう話題から入ろうと思います」。IML株式会社の白石社長は静かに語り出した。

Yusuke Shiraishi

白石社長

「『医職住』って言葉をご存知でしょうか。お察しの通り『衣食住』からの造語ですが、震災のような大災害が発生後のニ次的対応として『医』療と『職』と『住』居、つまり『医職住』の確保が重要な三大要素だと言ってみたり、幾つかの場面で使われている言葉のようです。

当社内でも喋ったことがあるのですが、私なりの解釈では、CSOにより配属されるコントラクトMRこそ『医職住』という言葉を地で行く仕事だと思います。それは、まずは医療・医薬に深く根ざしている仕事であり、職業としての専門性を備えている仕事であり、そして日本全国どこにでも住拠点(住む場)を構えて活動をしている仕事であるからです。

こう言うと、別にコントラクトMRに限らず医療関係者の誰もが『医職住』を備えているとも言えそうなわけですが、例えば医師は1箇所定住型の人が主流であるのに対し、MRは、とりわけコントラクトMRは概ね1箇所には留まらず、全国で自分が必要とされるどこに移り住んでも、そして担当期間毎に異なる製薬メーカーさんの疾患領域や製品群を手掛けながら、医療・医薬に根ざしたプロフェッショナリティを発揮する職業人であると言うことができます。コントラクトMRという職種は、こういった精神に基づく使命感が強い人達の仕事だと考えています。この考え方を『医職住スピリット』とでも呼びたいと思います」

白石社長の言葉にいつしか熱がこもる。
「CSOでプロジェクトを2-3年毎に切り替えて経験を積むことの良さは、習得した良い知識や経験は財産として活かしながら、一方で偏ったり抜け落ちている部分をリセットして、次のプロジェクトに挑みステップアップすることが出来る点があると思います。昨今、今後メーカーさんがMR数を抑えていくなどと言われますが、これはCSOへのアウトソーシングが本格的に高まることと表裏の話しとも予測されています。

専門性などの深みと、様々な経験値や配属地などのニーズに応えられる柔軟性?幅広さの両方をもてるコントラクトMRになれれば、相対的に競争力が高まり、末長くプロの職業人として勝ち残っていくことが出来るのではないかと思います」

まさに、「医職住スピリット」の真骨頂といったところであろうか。

「無論、赴任地の希望エリアが叶うことを求めてCSOの門を叩く人も少なくないことは、承知しています。最近では、地域包括ケアへの取組みなど地域性の深掘りもニーズとして高まっていますので、特定エリアのスペシャリストとしての道を極めていくことも、CSOでは可能でしょう」

最後に白石社長はこう締めくくった。
「当社でも、知らない土地に赴任し一年経たないうちに、随分地域に溶け込み、たくましくなって成果を上げている社員がいるのは頼もしいことです。勿論、会社としてもMR社員への都度側面指導やステップアップの研修、福利厚生の充実など出来る限りのことをすることで、本人の成果を引き出しているわけです。全国津々浦々に医薬情報や医薬品を偏在させずに行き渡らせるという使命を製薬メーカーさんが担い、その仕事の一部を付託されているのがCSOです。コントラクトMRの皆さんにおかれましては『医職住スピリット』で、それぞれの持ち場や赴任地で思う存分、力を発揮頂くことを期待してやみません」

関係者の思いは一つ。CSOは、製薬業界に欠かせない存在となりつつある今、社員であるコントラクトMRとミッションをきちんと共有しながら、高い志で業界に貢献することだ。

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