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Vol.26:「フレイルと地域包括ケア」

皆さん、こんにちは。特派員H.T.です。
「地域包括ケア」という言葉が広く知られるようになってきましたね。皆さんも担当先でのお話の中で地域包括ケアが出てくることもあることでしょう。そこで今回は、地域包括ケアについての理解を一層深めるために、「フレイル」をキーワードとして、皆さんと一緒に考えていきましょう。

「フレイル(Frailty)」とは、日本老年医学会によれば次のように定義されています。

高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態で、筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題を含む概念。 分かり易く言えば、「年齢に伴って筋力や心身の活力が低下した状態」と言えます。
注 参考:フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント:https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20140513_01_01.pdf

高齢者の増加に伴い、身体が徐々に弱っていく高齢者も更に増えてくることが予想されています。日本老年医学会では、このフレイルの高齢者に対して早期に介入することで、以前の元気な状態に近づけることができることから、生活機能の維持・向上を図るべく、フレイルの概念を浸透させようと取り組んでいます。

この「高齢者に早期に介入する」ためには、様々な専門職が高齢者の自宅を訪問するなどの活動も必要になってきます。

例えば栄養士による食事・栄養指導や、歯科衛生士による口腔内ケア、薬剤師による服薬指導などです。これらは全て、地域包括ケアの多職種でもありますね。このようにフレイルと地域包括ケアは、大変密接な関係です。

では、私たちMRはフレイルに対してどのような関わりが考えられるでしょうか?

例えば上記の多職種のうち、薬剤師が高齢者の自宅に訪問(実際には在宅医療の患者さんへの服薬指導が多いようです)する場合、高齢者のフレイルを評価できるスキルを持っている薬剤師は、在宅医にとって大変強力なパートナーとなりえます。在宅医は、自分が訪問できないときに、自分の代わりに患者さんのフレイルの状況を評価・連絡してくれる薬剤師を必要としているからです。

このような薬剤師と在宅医をつないであげることができるMRは、薬剤師からも在宅医からも頼りにされますし、地域医療で貢献できます。

また、フレイル対策は高齢者の介護予防でもあります。この点を理解すれば、「地域包括ケアが介護と医療をシームレスにつなぐ」という意味もご理解いただけますね。今、医療者も介護者も相互理解に努めています。私たちMRも、医療者の動きをきちんと把握し、現場のニーズに応える活動をしていきましょう。

執筆:日本CSO協会 特派員H.T.

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