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Vol.28:「MRのためのよくわかる次世代病院医療情報システム(NHIS)」

皆さん、こんにちは。特派員H.Tです。
昨今、次世代病院医療情報システム(NHIS: Next Generation Hospital Information Systems)の話題が様々な業界誌等で報じられています。そこで今回は、NHISが私たちMRにどのような影響を与えるのかを考えてみましょう。

2月2日に、医療ビッグデータ・コンソーシアム(代表世話人統括:本庶佑 先端医療振興財団理事長)が、NHISの構築とその利活用に向けた課題・解決策をまとめた「政策提言2016」を安倍首相に手渡しました(直接手渡したということは、首相がこの提言を元に、政府としてシステムの利活用を推し進めるということを意味します)。

医療ビッグデータ・コンソーシアムは、産官学政の有志で構成されており、製薬企業やIT企業などが参加しています
(ホームページ:http://www.medical-bigdata.jp/)。

「政策提言2016」の主な内容は以下となります。
・NHISを構築し、電子カルテや検査・画像情報などを複数の病院やクリニックで共有化
・NHISは「複数病院サーバ共有型クラウドシステム(プライベートクラウド)」を活用し、特定の関係者のみアクセスできるものと
する(同システムを用いることで、個別にシステム構築するよりも、初期投資やランニングコストを約30%程度抑えることが
見込まれるため、病院側にも導入のメリットがある)
・NHISに複数医療機関から標準化された電子カルテやレセプト、検査・画像データなどを一元に集約
・NHISで得られた臨床データを様々な場面で活用

医療分野を含めたICT化の推進は、2015年の政府の日本再興戦略(2015年改訂版)で明示されていました。政府は2015~20年の5年間を医療分野におけるICT化の集中取組期間として、電子カルテの普及促進や地域医療情報連携などを進める方針を示しています。
本提言の全容については、下記よりご覧いただけます。
医療ビッグデータ・コンソーシアム政策提言2016 医療ビッグデータの抱える3つの課題とその解決に向けて
http://www.medical-bigdata.jp/pdf/teigen170303.pdf

それでは、このNHISの運用開始で、私たちMRにはどのような影響が出てくるのでしょうか?
まず初めに考えられるのは、「MRのPMS業務がなくなる可能性がある」ということです。

PMSは、製薬業界全体で年間1,000~1,500億円投じられているという試算もあり(出典:薬事日報 「製販後調査に1000億円-膨大な資金投入実態が判明、データベース活用へ省令改正」 2016年11月25日付)、「医療産業の研究開発を圧迫している」と同コンソーシアムは「政策提言2016」の中で指摘しています。そして、「本来的には、より目的に整合した調査やRWD(リアルワールドデータ)の活用が促進されるべきである。特に財務妥当性の観点からは、医療データベース研究を積極的に実施できるように整備し、PMSの大幅な効率化を速やかに図るべきである」としています。

NHISの導入には、既に地域単位での導入について問い合わせが入るなど、自治体側・病院側も敏感に反応しているようで、今後、医療情報インフラの整備が早急に進む可能性もありそうです。

私たちMRの活動も、医療データベースの活用を見据えたものに変化していきそうですね。

執筆:日本CSO協会 特派員H.T

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