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MRのためのよくわかる○○○

Vol.37:「MSL制度認証とMAエキスパート認定」

日本CSO協会のWebサイトへご来訪いただき、ありがとうございます。
今月はN.K.が「MSL制度認証とMAエキスパート認定」についてお伝えします。

公益社団法人 MR認定センターが毎年発表している「MR白書」によると、国内のMR数は2013年度の65,752名をピークに減少に転じ、2016年度は63,185名となっています。その一方で、近年、製薬各社はMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)やMA(メディカル・アフェアーズ)と呼ばれる機能や職種を拡充し、医学・薬学に対する専門的知識をもったスタッフによる、より科学的なアプローチを強化していることは周知の通りです。

しかし、現在のところ、MSLやMAの定義や役割は業界で統一されるに至っておらず、各社の戦略によっても、その位置づけが異なることが見受けられます。そのような状況のなか、MSLやMAについて客観的な評価基準を定め、認証/認定を行う動きも進んでいます。そこで本日は、広く知られている2つの認証事業/認定制度について、簡単にお伝えいたします。

一つ目は、一般財団法人 日本製薬医学会(JAPhMed)が実施している、「MSL認定制度第三者認証事業(MSL制度認証事業)」です。2015年6月にアストラゼネカ、2017年1月に武田薬品工業のMSL社内認定制度がそれぞれ認証を受けたことを、医薬業界誌やWebニュースでご覧になった方も多いと思います。

こちらはMSL個人を審査するものではなく、企業のMSL制度が適切に実施されているかどうかを評価するもので、特に、①販促活動からの独立性(コンプライアンス体制)、②医学・科学性、③教育体制の3つの観点で基準を定めています。また、JAPhMedでは、国内のMSL活動そのものの発展に寄与したいという考えのもと、すでにMSL認証制度を持つ企業の審査・認証だけではなく、MSL認定制度を定めていない企業からの相談も受け付けています。

次に、一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団(PMRJ)の「エキスパート認定制度」をご紹介します。こちらはMAに加えて、開発やPV、品質、薬害教育といった各分野でのエキスパートとして個人を認定する制度で、当協会も認定取得に必要となる研修講座の後援を行っております。2017年11月現在では、全体で1,517名の認定者のうち、約半数の701名がMAのエキスパート認定者で、興味の高さが伺えます。

本制度では、指定の研修会の受講と試験、継続的なスキルアップが要件となっており、認定は最新の情報や知識を修得したことを証明するものとなっています。また、広く門戸が開かれており、認定取得者には、製薬企業や研究機関に加えて、CROやCSOに所属している方もいらっしゃいます。ご興味を持たれた方は、PMRJのホームページ(https://www.pmrj.jp/index.html)で詳細をご確認いただけます。

これらの制度により、MSLやMAの活動がさらに広がることは間違いないところです。私たちコントラクトMRも、MSLやMAに求められることを知ることで、医療者のニーズがさらに理解できるかもしれませんね。

執筆:日本CSO協会 N.K.

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