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Vol.39:「医療用医薬品の添付文書等の記載要領改定」

日本CSO協会のWebサイトへご来訪いただき、ありがとうございます。

皆さん、ご存知でしょうか?
2019年4月より、日頃の情報提供活動に不可欠な「添付文書」が大幅に改定されます。今月はH.N.が「医療用医薬品の添付文書等の記載要領改定」についてお伝えします。

約20年ぶりとなる改定の主な内容を以下にご紹介します。
今回の改定では、添付文書内での重複記載の解消や関連項目の集約化などを図り、特に患者の背景ごと投与時の注意事項が集約されることから、個々の患者に適した情報がすぐに確認できるようになります。
① 「原則禁忌」の廃止
② 「慎重投与」の廃止
③ 「高齢者への投与」「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」「小児等への投与」を廃止
④ 「特定の背景を有する患者に関する注意」の新設
⑤ 項目の通し番号の設定

出典:医療用医薬品の添付文書記載要領の改定について(厚生労働省)
URL: http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/1_14.pdf

①~③は、④を含む適切な項目に記載内容が移動されることになります。
④は、禁忌を除く特定の背景を有する患者への注意を集約するため、同項の下に「合併症・既往歴等のある患者」「腎機能障害患者」「肝機能障害患者」「生殖能を有する者」「妊婦」「授乳婦」「小児等」「高齢者」の項が新設されます。
⑤は、「警告」以降の全ての項目に番号を付与し、記載すべき内容がない項目は欠番となります。

施行は2019年4月1日を予定。施行日までに承認済もしくは承認申請中の製品については、経過措置期間の5年間(2019年4月1日~2024年3月31日)の間に新記載要領に基づいた添付文書の改訂を行うことになります。なお、体外診断用医薬品、ワクチン、抗毒素又は検査に用いる生物学的製剤の添付文書等の記載要領については、厚生労働省より別途通知されていますので、詳しくは下記をご参照ください。
ワクチン類等の添付文書等の記載要領について(平成29年12月27日付薬生発1227第7号 厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)
URL: http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000190002.pdf

読み慣れた添付文書の様式が全体的に整理されますが、今回の記載要領改定は、これまで厚生労働省に寄せられた現場からの意見や過去の薬害からの教訓に基づき策定され、より使用者の利便性に寄与するものとなります。

医療の進歩、高齢化、IT技術の進歩など、医療を取り巻く状況は日々大きく変化しています。現場の声を直接聴取し、より良い情報提供活動につなげるのもMRとして非常に重要な役割です。今回の改定をよく理解し、今後もより良い医療をサポートしていきましょう。

執筆:日本CSO協会 H.N.

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