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Vol.45:「日本CSO協会人事・教育運営委員会開催講演会」
―製薬協コード・オブ・プラクティス(COP)の具体的な取組みー

日本CSO協会人事・教育運営委員会開催講演会
テーマ:「製薬協コード・オブ・プラクティス(COP)の具体的な取組み」
日本製薬工業協会 常務理事 田中徳雄 様

2018年9月28日(金)日本CSO協会 人事・教育運営委員会では、加盟各社の本社スタッフ向けコンプライアンス教育研修の一環として、日本製薬工業協会 常務理事 田中 徳雄様をお招きして講演会を実施いたしました。
当日は、人事・教育及び法務、コントラクトMRの指導にかかわる本社スタッフ約60名が参加し、田中様より「製薬協コード・オブ・プラクティス(COP)の具体的な取組み」についてご講演をいただきました。
直前の9月25日に「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン(GL)」が厚生労働省医薬・生活衛生局長名で通達され、今後のMR活動のあり方に注目が集まっており、製薬協としての自主規範の制定までの流れ、制定目的、具体的な活動までを体系的に学ぶ機会となりました。

ご講演要旨
過去の製薬会社が起こした不祥事に対応する形で、日本製薬工業協会では昭和51年の「医療用医薬品プロモーションに関する倫理コード」策定に始まり、昨年5月の「製薬協 コード・オブ・プラクティス(COP)」改定まで、様々な取り組みを行ってきました。製薬会社の競争激化により、様々な問題が生じ、プロモーションコードとして主に営業部門の規制が行われました。その後、製薬会社全体の課題としてCOPが制定され、来年の医薬品医療機器等法改正に合わせた改定も予定しています。製薬協のCOPは最低限、会員会社が守るべきコードであり、製薬会社各社は自社でコードを制定します。より厳しいコードを制定することは問題ありません。

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最近、「医療用医薬品の広告活動監視モニター事業」で報告された製薬会社の不適切な活動などを受けて「GL」が策定されました。また、モニター事業も予算が増額され益々MR活動に関する監視が強化されています。製薬協は『不適切な資材を「作らない!」、不適切な資材の社内審査を「通さない!」、正しい資材を不適切に「使わない!」』という「”3ない!”運動」を提唱しており、面談する眼の前の医療関係者全員がモニターであるという意識を持ってMR活動を推進しています。また、説明会のパワーポイントには、責任者の氏名、連絡先を明記することで、MRの自覚を促すとともに、営業所長がMRを守ることにも繋がります。
薬害から学んだことは、MRは活動の軸を安全性に置くということです。説明会では安全性について時間をかけ、先生方が自分の患者に使って大丈夫かという疑問点にお答えすることを中心に行うべきです。自分のところの薬は安全だから使ってくださいという活動はやめましょう。通常のMR活動は、もっと副作用の「収集」を行うべきです。開発時の副作用発現率に比べて、市販後の副作用発現率が低いのは、きちんと収集していないからではないでしょうか。医師からの副作用があったというのは入手であり、これを報告することは当たり前であり、これが出来ないのはMR失格です。医師が気づいていない副作用で患者が苦しんでいるかもしれません。積極的に副作用の内容を伝え、収集することが本来のMR活動です。
医療関係者、患者にとって一番大切なことは安全性であり、MRの仕事の「質」は安全性情報で評価されるべきで、数字は結果的に活動の「質」についてきます。
最後に田中様より「実現したいこと」として「日々の活動を通じて、MRの社会的地位を高めたい!」との熱い想いのメッセージがあり、コントラクトMRの育成・指導にかかわる参加者全員が同じ思いで終了いたしました。

日本CSO協会として「最終的には一人ひとりの倫理観が一番重要です」という言葉を重く受け止め、製薬会社のパートナーとしてコントラクトMRのコンプライアンス向上に努め、MRの価値、地位の向上に今まで以上に取組みを強化していきます。参加者全員の心に響くご講演と終了後の質疑にもご丁寧に対応していただきました田中様に改めて感謝申し上げます。
日本CSO協会 人事・教育運営委員会

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