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MRのためのよくわかる○○○

Vol.20:「2017年の日本の医療と『骨太の方針2016』」

皆さん、こんにちは。特派員H.T.です。
少し気が早いかもしれませんが、2017年の日本の医療はどうなるのかを考えてみたことはありますか?この時期は来年度の予算編成が始まる時期であり、その内容も明らかになり始める時期でもあります。今回は、皆さんと一緒に少し先の日本の医療を考えてみましょう。

6月2日に「経済財政運営と改革の基本方針2016 ~600兆円経済への道筋~」(骨太の方針)が経済財政諮問会議での答申を経て、
閣議決定されました。その中で医療に関連する点を下記にピックアップします。

第3章 経済・財政一体改革の推進
5.主要分野ごとの改革の取組
(1)社会保障
「経済・財政再生計画」に掲げる44の改革項目について、改革工程表に沿って、着実に実行。その中で、以下のような取組を推進。
(中略)
  医療従事者の需給の見通し、医師に係る実効性のある地域・診療科偏在対策等を検討。
  医療費の増加要因や地域差について、更なる分析。医療・介護の総合的な対策を推進するため、双方のデータを連結した分析。
  保険者によるデータの集約・分析、保健事業の共同実施の支援等によりデータヘルスを強化。
  がん検診と特定健診の受診率の向上。
(中略)
(出典:「経済財政運営と改革の基本方針2016」の概要 ~600兆円経済への道筋~ 5-6ページ)
※本資料は、2016年6月2日時点で「内閣府ホームページ」に掲載されていた資料です。最新版ではない可能性もありますのでご留意ください

これらの中で、特に「データ」というワードは私たちMRに影響を及ぼすかもしれません。今後は「医療に関連するデータの構築と、データに基づく分析・評価がなされる」からです。

以前、Vol.12:「MRのためのよくわかるリアルワールドデータ/リアルワールドエビデンス でもお伝えしましたが、医療のビッグデータが医療の世界を変える可能性があります。

2016年4月の診療報酬改定から「費用対効果評価」も始まりましたが、今後医薬品は、その費用対効果をデータに基づいて分析・評価されます。また、その分析結果が次の薬価改定に反映されることも決定しています。「費用対効果評価」が良くない薬剤は、医療現場から退場しなければならなくなるかも知れません。

その他にも、診療科偏在の対策の取り組みで、担当医師が異動になることや、健診受診率の向上で、市場が拡大することなども考えられます。

担当地域の医師や患者さんの動きに敏感なMRが生き残ることが出来るのかもしれませんね。

執筆:日本CSO協会 特派員H.T.

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